好きで入った美容師の仕事をどうにか続ける道はないか。悩み抜いた末、私がとった行動は「肌を傷めない薬剤のみを使用する美容室を自分で立ち上げる」でした。

かといってお手本にしたいようなお店もなく、まず業界で使用されている薬剤をとりよせ、徹底的に検証することからはじめました。最初は当然、自分の手を傷めず、肌に相性の良い薬剤の選定でしたが、そもそも人体にダメージやアレルギーを引き起こす成分はなんなのかにも興味が広がり、わからないことはメーカーや専門家にも質問。地道な試行を繰り返すうち、世の中には体への優しさをうたいながら、その実、強いアレルギー成分が潜んでいる薬剤が少なくないことも見えてきました。

そして独立から4年後、私のミッションと突然出会ったのです。

「世の中の美容業界は体に悪いものだらけ。それなら逆に、いいものしか使わない美容室でいこう」と。

一時は、薬剤だけでなく、金属、日光、衣類に対しても極度のアレルギー反応のあった私の体を恨んだこともありましたが、お客様に良いものを見分けるには最高のセンサーにも思えてきました。こうして、髪と肌に良いだけでなく細胞レベルで超活性化も研究実践する、世界初の研究所を備えた「Natural pur」が誕生したのです。